メタルフリーが流行り始めた頃、銀歯をコンポジットレジン(プラスチック)に変える歯科医院が多発しました。患者様からすると保険の範囲で銀歯を白く変えられるなら嬉しいものです。
しかしながら、実際口腔内で唾液が触れないようにしながらプラスチックで歯の形態を再現するのは難しいですし、なによりも噛む力に耐えられない、すり減ってつんつるてんになっている歯を往々にして見かけます。
今回の症例の患者さまは左下の奥歯がまさしくその状態でした。

レントゲンを撮影すると欠けた左下6番の歯のみならず、その奥の左下7番目の歯にも、歯と歯の間に虫歯が認められます。

再治療に際しカウンセリングを行ったところ、歯軋り対策として夜間のナイトガード(マウスピース)のご使用やボツリヌス治療も難しいとのことで、セラミックではなくゴールドインレーにすることになりました。

左下6番のコンポジットレジンを除去し、7番目の歯の隣接面う蝕(虫歯)はよく見える状況でコンポジットレジン修復を行いました。

左下6番の削った面の深い部分は、問題のないコンポジットレジンを裏装材として活用し深い部分には刺激を与えないよう工夫をして形成、シリコンで精密印象を行いました。

出来上がりのゴールドインレーです。
ゴールドは前回のブログにもあるように、見た目こそ金色ですがその他はピカイチの素材です。特に、大臼歯部のような噛む際に膨大な力が加わる部位には、歯と近い硬さで馴染みが良いゴールドは最適と言えます。
初雁歯科クリニックでは、カウンセリングや咬筋測定も行なっております。
生涯にわたって長く自分の歯で噛めるよう、ぜひ見た目だけではなく、機能美も素材選びの際は考慮していただければと思います。
