初雁歯科クリニック
新宿御苑前駅徒歩1分の歯科医院

当院の感染症予防対策への徹底した取り組みについて

口臭、気になりませんか?病的口臭編

『コロナの3年位、歯医者に行ってなかった』方が患者様がわりと多くいらっしゃいます。お口の中を拝見すると、大抵は歯ぐきが腫れて歯周病になっていて口臭がある場合も。

ビジネスマナーとしても、スメハラにならないためにも爽やかな息はエチケットです。今回は口臭についてお話しします。

口臭は大きく『生理的口臭』と『病的口臭』、『食餌によるもの』『心因的口臭』に分けられます。

生理的口臭は、起床時や空腹時に口臭があるなど1日の生活サイクルで誰もがあるものです。心因的口臭は実際には問題ないのですが、本人が気にしてしまっているものになります。

問題なのは『病的口臭』です。

病的口臭の原因は①胃の中の臭い②全身疾患③口腔内によるものに分けられます。胃は通常は弁によって塞がれていますので、全身疾患はよほどひどくならないと口臭までは出てきません。また、胃の中の食べたものも同様の理由で通常は口臭には出ません。

となると、1番は口腔内に原因があると考えられます。

お口の中にいる空気が嫌いな細菌(嫌気性菌)は、タンパクや食べカスなどを分解する際に揮発性硫黄化合物(Volatile Sulfur Compounds、VSCs)を生成します。主なVSCsには以下のものがあります。主なVSCsには以下のものがあります。

  1. メチルメルカプタン(Methyl Mercaptan):悪臭の主要な原因物質であり、腐った卵やガス漏れのような匂いがあります。
  2. 硫化水素(Hydrogen Sulfide):腐った卵や下水のような臭いを持ちます。
  3. ジメチルスルファイド(Dimethyl Sulfide):腐敗したキャベツや果物のような匂いがあります。

これらのVSCsが増加すると、口臭が発生する可能性が高くなります。

そして、歯周病菌も嫌気性菌なので、最大の口臭原因は『歯周病』となります。歯周病菌の場合は、空気から逃げようと歯肉を破壊しながら歯ぐきの深層部へ進行してゆきます。その際に歯肉や血液を餌にしてVSCsを発生するのです。

そして、嫌気性菌の棲家として侮れないのが『舌』です!舌の表面の白または黄色っぽい汚れを舌苔ぜったい)といいます。舌も粘膜なので新陳代謝による垢が発生します。その垢と食べカスや細菌などが混じったものが舌苔です。

舌は細かな凸凹があり、嫌気性菌は舌苔の下のざらざらにも住んでいます。そして、VSCsを発生させます。

以上より、口臭予防には歯周病と舌苔へのケアが重要になるのです!どちらも毎日のセルフケアが一番大切なので正しいケアの方法をぜひ歯科医院でレッスンしてください。

そして、定期的なプロフェッショナルケアは口臭予防に欠かせません。磨き残しがないか?歯周病になっていないか?定期的にクリーニングにお越しになられると良いです。

当院では、3ヶ月ごとの定期検診と併せて自費クリーニングを受ける患者様が多いです。ぜひ、社会人の身だしなみエチケットとして取り入れてみてください。