私のメンターの一人でもある、歯内療法の日本を代表するドクター阿部修先生から新書を頂戴しました。【細菌学的アプローチによる歯内療法の臨床〜バイオフィルム感染症として捉え解決に導く〜】です。(※歯内療法とは俗に言う歯の神経の治療です。)
タイトルの通り『細菌学的アプローチ』ということで今までの御本よりも明確に歯内療法が細菌との戦いであることにフォーカスされた内容でした。言い方に語弊があるかもしれませんが、良い意味でエッジが効いている【細菌ヲタ本】です(失礼します)。
細菌学をなぜ歯科で勉強するのか、どう臨床に活かせるのかが、熱意を伴ってとても伝わってきます。なので学生のうちに読んでも良いと思いました。
私も日々の診療で非外科的歯内療法を頑張って行なっているのですが、それでも再発を繰り返す場合、外科的処置になるケースがあります。
外科的処置により治癒した時は、ドライに割り切ってもっと早く外科的処置をすれば良かったのかと自問自答します。でもなによりも基本に基づいた処置が一番大切だと思います。
この御本では、基本処置で戦うべき相手『細菌』についてとても勉強させていただきました。
臨床歯科医はもちろん歯科学生の方にも是非お読みいただきたいです。
明日からまた基本に忠実に診療したいと思います。阿部先生ありがとうございました!